Language Reality in Movie Scenes

文法と話法 言葉づかいの臨場感

--- 映画で観る場面の英語表現 ---

--- Grammar and Sound In Context ---

言葉には 必ず場面が付いている。

しゃべったり書いたりする人の気持ちや動機が言葉になる。思いを言葉にした人の心は見えないが、心を読み解く鍵が場面にある。

ここでは 場面の英語表現を 語彙、文法、音声、意味にわけて紹介する。


1 Vocabulary Reality in Context / 場面の語彙
英語の勉強と言えば単語。単語と言えば単語帳。教科書の new words。毎週の小テスト。英語の綴りを日本語で覚える。good morning は おはよう。sit は 座る・・・ しかし 現実は多様だった。
2 Grammar Reality in Context / 場面の文法
場面の状況をきちんと伝え合うには 言葉の約束ごとを共有しなければならない。でも 文法を考えながらでは しゃべれない。場面の気持ちを文法に載せるには 臨場感ある場面の表現力を借りよう。場面と文法を融合させて 刷り込んでしまおう。
3 Sound Reality in Context / 場面の音声
音声ほど多彩で個性的で変化に富むものはないかもしれない。文字で書けば同じ表現でも ひとたび音声にすると ひとつとして同じものはない。音声の複雑な豊かさを習得するには ひたすら体験するのみ。多様な音声場面の連射が 効率よく英語耳を養成する。
4 Phrase Reality in Context / 場面の意味
言葉には 必ず場面が付いている。場面が異なれば 言葉も変わる。 同じ言葉でも 場面で意味が変わってくる。ひとつの言葉の意味が場面で化ける様子を観て行く。百聞は一見にしかず。
5 Verb Reality in Context / 場面の動詞
動詞には 必ず場面が付いている。場面が異なれば 動詞も変わる。 同じ動詞でも 場面で意味が変わってくる。ひとつの動詞の意味が場面で化ける様子を観て行く。頻出動詞の百面相だ。
6 Sentence Reality in Context / 場面の文型
文型には 必ず場面が付いている。場面が異なれば 文型も変わる。しかし 英語の文型の基本にあるのはただひとつの鉄則。それは 主語+動詞+物事姿質と言う順序。

言葉を知るには 場面を知らなければならない。言葉だけで 物事が分かった気になるのは傲慢だ。上っ面で 判断してはいけない。

言葉を教えるには 場面を教えなければならない。意味や文法の説明だけで 教えたつもりになるのは 怠惰だ。言葉を 言葉で教えることには限界がある。まして 英語を日本語で語ると 頭に残るのは 日本語の方だ。

ヒトには 見聞きしただけで場面をつかむ力が備わっている。ヒトには 見聞きした音声や意味を場面と結び付けて記憶する力が備わっている。こうした潜在能力を引き出して 語学力に結びつける。それが 言葉遣いの臨場感だ。臨場感ある言葉をどう学ぶか。臨場感ある言葉をどう教えるか。

映画は 場面の表現力を集大成した大衆的娯楽芸術だ。大掛かりな舞台装置。緻密な時代設定。物静かな音楽。けたたましいファンファーレ。物語の展開。役者の身振りや表情。浮き彫りにされる人情の機微。そこから紡ぎだされる「一言」。